同志社大学体育会ヨット部

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活動報告

活動報告

2018
12/18
Tuesday
2018/12/18 Tuesday

彼らと出会う前、世界で最も賢いオックスフォードの彼らに、心なしか不安を抱えている自分がいた。世界一の学生にかないっこない、バカにされるのではないだろうか。心のどこかでそう考えていた。

彼らと出会って、いつの間にかたわいもない話で盛り上がったり、彼らがユニバーサルスタジオジャパンのハリーポッターのアトラクションにはしゃぐ姿を見たりするうちに、私の心配はちっぽけで、無駄なものだったとすぐにわかった。文化が違っても、世界一の大学に通っていたとしても、やはり彼らは私たちと同世代の学生なのだなあと感じた。

しかし、同時に、彼らと私には大きな違いがあると痛感した。それは、今自分がやるべきことを彼らは常に理解しているということだった。一見すると楽しく友達同士で笑い合い、時には小さい子でもわかるゲームで遊んでいるような彼らでも、たちまち勉強となると眼の色が変わっていた。忙しい中でも時間を見つけ出し、読書をする。しかし遊びは誰よりも全力。そんな彼らの切り替えの上手さには圧倒され、間違いなくその力は世界一だった。私がホストファミリーとして受け入れたRosieは大学で歴史を学んでいるという。なぜ勉強するのか。誰でも一度は悩まされたであろう疑問であるが、大学で歴史を学ぶ彼女は「歴史の知識自体は将来の仕事に直結しないけれど、問題提起し、解決していくプロセスこそが大切」と言っていた。彼女のことばにはとてつもない説得力があって、成績ばかりに目を取られていた私はとても耳が痛かった。普段の勉学から知識を深めることだけでなく、今持っている知識をどう活かしてどう問題を解決していくのか、常にそのことを考えていれば、セーリングをする上でも間違いなく役に立つだろう。

私は大学に入り、ヨットを始めたが、やはりインカレで優勝する為には小さな頃からヨットに乗っていた選手と同じステージで闘う必要がある。4年間という限られた時間の中で、質の高い練習をし、反省と改善を繰り返し、今持てる力をどう発揮するのかを工夫し誰よりも賢くセーリングをしたい。そしてまた、2年後にあるオックスフォード定期戦ではもっともっと成長し、自信をもって彼らと再会したい。それまでの日々が充実していたと言えるように過ごしていきたい。

この1週間で学んだことは今後の人生に大きな影響をもたらした。このような素晴らしい交流ができるのは、これまでの先輩方がオックスフォード大学との関係を築いてくださった賜物である。未来の世代にもこの交流を経験してもらえるように、また今の世代の私たちとオックスフォード大学ヨット部がこれまでの素晴らしい交流の1ページとなれるよう、今後とも彼らとの友好関係を築いていきたい。